セネカ 人生の短さについて2019年02月27日

セネカ 人生の短さについて(PHP) メモ 

セネカは人生が短いとは言っていない。人に与えられた時間は十分に長いが、多くの人はその時間のほとんどを無駄に費やして しまっているから短いのだ。
セネカの無常観は方丈記よりもさらに1000年以上も先んじているが、日本人の持つ無常観となぜか良く通じるところがある。
雑事に心を奪われ、他人に自分の時間を奪われ、見栄を張るだけのために生きているのは自分の人生を生きているのではない。
ある者などは、人生の指針となるべき信念を持たず、漫然と運命に身を任せている。
自分のお金を進んで分け与えようという者はなかなかいないが、人生の時間のほうは簡単に他人にくれてやっている者ばかり。
毎日を人生最後の日のごとく大切にしている人は、未来を待ち焦がれることも恐れることもない。
相手の容貌を見ただけで長く生きてきた人間と思うのはやめなさい。長く生きてきたのではなく、長く存在していただけかもしれないのです。
この先に待っている年月を数えられるとしたら、残り少ないことを知ってどれほど愕然とし、どれほどけちることでしょう。
思慮深いとうぬぼれる人間は結局、生きるための準備だけで人生を使い果たしてしまうのです。未来に確実なものは何もない。今ここを生きようとしなさい。

とセネカは言っている。そういえば自分はいつも時間を無駄にしているな。