太陽活動状況2024年04月12日

太陽活動サイクル25の黒点数移動平均値は2023年6月に極大値125に達した後徐々に減少しつつあり、24年4月の予測移動平均値は115である。太陽内部の対流層のプラズマ流は太陽の北半球と南半球で夫々独立した流れを生じているが、両者の位相はここ数サイクルでずれが生じており、黒点数のピークは双峰特性になっている。このため今サイクルでももう一度上昇に転じて2回目のピークが現れる可能性はあるが、まだ予測は不能である。
サイクル24の黒点数移動平均ピークは約118だから今サイクルの方が活動度は上がっている。しかしその前のサイクル23、22,21は夫々約180、210,230と大幅に高かった。この約50年間の太陽活動の連続的な低下はサイクル24を極小として収まりそうに見えるが、サイクル25も僅か上昇しているだけで極小状態から抜け出せたと言える確証はない。この低迷状態が更に続けば温暖化ガスによる温室効果よりも太陽活動低下による寒冷化が上回る可能性もある。気温は年々上昇しているので勘違いする人も多いだろうが、これは温暖化ではなく、都市化によって排熱が増加して都市部の気温が上昇しているだけと見るべきだろう。
短波帯の遠距離通信は太陽黒点サイクルによって左右され、このところ比較的良い伝播状況に恵まれてきた。今後も暫くは良い伝播状況が続く見込みなので高齢者の無線家は最後のチャンスと考えてサイクル25の残りを味わう必要がある。

謎の現象2024年04月01日

IC721とIC7300の両方を一つのPCでFT8が運用できるように設定しているが、不可解な問題が生じた。IC721をSSBで送信すると信号が非常に歪んだ音になるのだ。
IC721のFT8はアナログの自作インターフェースであり、受信音出力と変調音入力とをPCのアナログオーディオ入出力端子に接続している。一方IC7300はUSBケーブルでPCとスマートに接続してUSB Audio Codecにより処理をするだけである。当初どちらからも使えるようにしていたのだが、FT8用の接続のままSSBモードで送信音声のモニターをしてみるとIC721の変調信号が歪んでいる。
このとき、IC7300にはDC13.8Vを通電していたが本体の電源スイッチはオフなのでIC7300側の影響はない筈と考えていた。だが試しにUSBケーブルを抜いてみたら歪は消えて綺麗な送信音に戻った。このことから電源スイッチオフでもIC7300の一部の回路には通電していてUSB回路から何らかのノイズが出ており、それがPCに回り込んでいると考えられた。フェライトコアにUSBケーブルを数回巻いてコモンモードノイズ防止をしてみたが全く効果なし。なので高周波の回り込みではなく、USB回路からのノーマルノイズによるものと思われた。
次にIC721のFT8インターフェースの変調入力を切り離してみても歪は発生しなくなった。このことからノイズはIC721のFT8アナログインターフェースを経由してIC721の変調入力回路に加わり、SSBの音声信号と重畳してSSB音を歪ませることがわかった。
結局、トラブルの元は2台のトランシーバを一つのPCで共用しようとした点にあった。しかもIC7300にはDC13.8Vが常時加わっていて本体の電源スイッチを切っても一部の回路が作動状態にあることを見落としていた。またUSBのデジタル系とPCオーディオのアナログ系の回路は互いに完全独立ではなく信号の流出/流入が生じていることが問題をややこしくしたようだ。
対策としてはIC7300→USBケーブル→PC→IC721用FT8アナログインターフェース→IC721の変調入力回路 のどこかを完全遮断することで解決する。
今回は妙な共用回路を形成すると厄介なトラブルに見舞われるという教訓が得られた。
このような変なことをする人はほかに居ないだろうから今回の経験はあまり役に立たない話かもしれないが。

無線LANが速度低下する問題2024年03月12日

PCが新しくなったが回線を接続している無線LANルーターが古く、あまり速度が出なかった。そこで光回線を導入したときにプロバイダーが送ってきたNECのWG1200HP4という無線ルーターを使ってみることにした。1年近く未開封で使わないままのものだったが、接続してみると古い2.4GHzのルーターと同条件設定でも約2倍以上の200Mbps程度の速度が出た。5GHzバンドにすると更に速いので満足した。
しかし暫く使ううちに速度が低下している気がしたのでネット速度の測定サイトでデータを取り続けてみた。するとルーターの電源オン後1日~2日くらいで速度が突然最初の4分の一くらいに低下することが判明。これは古い方の無線ルーターでは同じ使用条件でも起こらない問題だった。最初は回線の混み具合や周囲の無線LAN同士の干渉かと考えて、時間帯での変動把握や周波数の変更や設置条件変更などを色々試みたが速度低下との直接的関連性は見出せなかった。この現象は2.4GHz帯でも5GHz帯でも同様に発生するし、WG1200HP4をルーターモードにしてもアクセスポイントモードにしても発生する。
接続をIPv4pppoeからIPv4overIPv6に切り替えても変化がない。このため、原因はルーターより上流側ではなく、無線機能にあると考えられた。そこでPC側のネットワーク接続状態を開いてみると無線LANとPCの間のリンク速度は2.4GHz接続の場合は300Mbpsに、
5GHz接続の場合は866Mbpsで常に安定したリンク速度を保っており、データ速度低下とは関係ないことが判った。これらのことから原因は無線LAN自身にあると推定されたので設定を色々変えてみたが特に効果は得られなかった。多分WG1200HP4の欠陥だろうと、使用を諦めようかと思ったが、最後に古い無線ルータとWG1200HP4とで設定上異なるものがあるのに気が付いた。それはセキュリティ規格で、古い無線ルーターではWPA2までだが、WG1200HP4では新しいWPA3という暗号化方式までサポートしている。安全度はWPA2よりもWPA3が遥かに高いので当然これを設定していた。これに付随してPMF(Protected Management Frame)という無線LAN通信の管理フレームを暗号化して秘匿性を上げる機能があり、WPA3ではこれがデフォルトでONになっている。しかしWPA2ではPMFのon/offが選択できる。問題のなかった古い無線ルーターではPMFの機能さえ無かったのでWG1200HP4の設定もセキュリティをWPA2に下げると同時にPMFもオフにしてみた。以降しばらくこの設定状態で観察しているが速度低下の現象は起こらなくなり、問題は解決したと判断して良さそうだ。
対策のアプローチがあまり解析的でなく、トライアンドエラーで解決できたのは忸怩たる思いもあるが、設定プログラムのように中身が自分にとってブラックボックスなものの場合はこの種のアプローチしかなさそうだ。できれば無線LANのセキュリティ方式の基礎部分まで学んで理解して原因に迫りたいところだが自分の歳と能力ではもう難しいだろう。

USBマウスの修理2024年01月23日

11年間使ったノートPCがついに壊れた。元々win8からwin10に更新して使っていたので初期化してもwin8に戻っただけ。現在win10は無料ダウンロード期間が終了のため元に戻すのは難しい。
このため仕方なくwin11の新PCに替えた。処理速度は素晴らしく速くなり満足だが最近の機種はタッチパッドの仕様が変わって非常に使いにくい。仕方なく、昔使っていたUSBマウスを引っ張り出してきた。しかし古いせいかマウスの左クリックの応答性が悪い。PCのほうは最新型なので問題ないとすれば考えられるのはマウス自体の故障。
このマウスは30年近く前に購入したエレコムの初期の光学式マウスで長くしまい込んであったもの。分解してみると画像のように上部に左右のクリックボタンに対応したマイクロスイッチが2個対称配置されている。クリックボタンを押すとマイクロスイッチ接点が押されるようになっている。マウスの左クリック頻度は非常に高いので恐らくこのマイクロスイッチの接点が劣化したのではないかと推測された。そこで以前扇風機のスイッチを修理したのと同じ手法で対応してみた。使用頻度の多いスイッチを同型の使用頻度の少ない側と入れ替えれば交換パーツがなくとも対応できる可能性が高い。半田ごてでスイッチを外すのが面倒だったが何とか外して左右のスイッチを入れ替えられた。早速組立直してテストしてみたが、クリックに完全に対応してくれるようになった。右ボタン側に劣化したマイクロスイッチを移したので右クリック機能がどうなるか気になるが、右クリックというのは頻度が少なく応答性もそれほど厳しい要求はないので特に問題はなさそうだ。
色々な物を長く使い続けているため、摩耗故障段階の故障が増えてきた。壊れたものは捨てて新しい物に替えるのはいいが、金はかかるし廃棄物も増える。ちょっと面倒だが工夫してささやかな手を加えることで復活できることも多い。修理のプロセスもそれなりに楽しめる。

地震の確率2024年01月04日

令和6年元日の能登半島地震はマグニチュード7.6で深さは十数kmと浅く、最大震度が7で内陸直下型としては最大級の地震である。連発地震分布を見ると能登半島先端部を西北西から東北東に向かって100km以上に亘り直線的に走っており、巨大な活断層が生成されていると思われる。
2020年頃の地震ハザードマップを見ると、この地域には特に活断層も見られず、30年以内の震度6以上の地震発生確率は0.1~3%以内の安全な地域として記されている。しかし地震発生確率はあくまでも過去の地震データ等に基づく予想確率に過ぎず、未来の発生確率を予想するには甚だ心許ないということがわかる。地震に関してはこれまでの経験からも、過去の地震の歴史と未来の地震との間に特別な関連性はほぼ見られない。その理由の一つは素人仮説だが、活断層が地震の原因ではなく結果に過ぎない点にある。今回の能登半島地震でも、地震で何もない場所から新たな断層が生まれたか、未発見の活断層が現れた可能性が高い。これは2020年頃から始まっている能登半島群発地震から連続して今回起きた大地震までの地殻変動の結果生じた活断層だと考えられる。この活断層に沿って今後も地震が高い確率で発生するだろう。つまり地震が活断層を産み、その活断層がまた地震を発生させる要因にもなるという相互作用が考えられる。
結局、地殻変動という不連続な変化を境にそれまでの推定はご破算になる。このことから、地震ハザードマップは新たな地震の結果として新たな確率計算結果に置き換えられていくことになり、常に過去を見ているだけで将来予測には不十分なものであると言える。
これは仕方ないことで、本質的には日本列島に地震の心配不要な地域は無く、活断層のないところでも危険度は大して変わらないと思っておいたほうが良いのではないだろうか。

古い腕時計を再び使う2023年11月06日

仕事をリタイヤして以降は腕時計も使わなくなった。時間はスマホがあればわかると考えていたが、スマホを持ち歩かないことも多いし、時間を見るのにいちいち取り出すのも不便だ。それに仕事はしていなくても時間を知りたいことは結構ある。そこで30年以上前に購入して10年近く前から使わなくなっていた古い腕時計を家の中から探し出した。セイコーの7N93-7000という普及型のアナログ時計だが水晶発振器が特殊で安定度が高く年差が±20秒というところが気に入って購入したもの。
まだ動くかどうかわからなかったが、ヤマダ電機まで行って酸化銀電池SR920SWを探したら税込700円近い。昔より大分値上がりしている。高いのを我慢して電池を購入し、家でちょっと手こずりながら裏蓋を外して装着してみた。機構が固着しているのではないかと心配だったが秒針はしっかりと動き出してくれた。最近の時計はもっと便利で高性能なものが沢山あるのだろうが、古い愛着のあったものを再び使用するのは中々味わい深い。

受信機のAGC時定数の問題2023年10月31日

最近は短波帯用の無線機としてICOMのIC7300を専ら使っている。これは簡素な構成のSDRトランシーバで安価ながら性能もよい。近年の短波帯は家庭やソーラー設備のインバーターの増加による人工雑音が溢れていて受信にも苦労する。最近は特に原因不明の短いパルス幅のノイズが増えてきた。パルス幅が10mS程度と短いが振幅は大きく、S9+20dB以上にも達する。これが十数秒間隔に1回くらいの頻度で発生するが、これまで古いアナログの無線機で受信していたときはあまり気にならなかった。しかしIC7300で受信すると受信障害が非常に明確になる。このオーディオ波形を観測すると、ワンショットのパルスノイズが入った瞬間にIC7300のAGC(Automatic Gain Control)が作動して利得を下げるのだが、発生したAGCのフィードバック電圧は時定数回路により、規定の時間保持される。例えば時定数2秒の場合、10mSという極めて短い時間のワンショットパルスノイズが入っても、設定時定数の約2秒間は無信号の状態が継続してしまう。つまり一瞬のパルスノイズが入ったらノイズの時間幅は10mSという短さであっても200倍の長い時間無音状態が続いてしまうことになる。最近の無線機のAGC回路は一瞬のパルスノイズが入ってもディジタル演算により規定のAGC電圧保持時間分確実にフィードバック電圧を発生させるため、このような問題が生じやすくなっている。昔のアナログ受信機では短いパルスノイズでは十分な制御電圧が発生できず、AGCのフィードバック制御電圧の持続時間も短くなるため無音状態は生じにくいという良さがあった。
IC7300でこの問題を回避するにはAGC回路の時定数をできるだけ短くするしかない。AGCの時定数設定は最小100mSとなっているので、この100mSにしてみると無音状態もかなり改善されてパルスノイズもあまり気にならなくなった。一方音声のSSB信号受信では信号に応じてゲインが瞬時に変わるので非常に聞きにくくなって使用に耐えない。CWやFT8などのデジタル信号であればAGCの時定数を短くすることで信号の消失がなくなり、有効である。
この問題の対症療法としては適宜AGCの設定時定数を変更することで凌ぐことができそうだが、恒久的にはメーカーの対応を希望したい。AGCは短いパルスが入った場合にはリリース時定数を短くし、通常のSSB信号のような長い変動周期の入力に対しては長いリリース時定数を持つようにする。つまりAGCの時定数を二重時定数回路にすることでこの問題は解決できる筈である。

PayPalとOQRS2023年07月28日

DXCCの現存エンティテイのうち唯一交信できずに残っていたのがPJ5(Saba & St Eustatius)だった。しかし7月中旬にPJ5Cが運用されて何とか交信に漕ぎつけて全エンティテイとの交信がやっと達成できた。早速QSLカードを請求しようとしたがPJ5CはOQRS(Online QSL Request Services)という、Paypalによる支払いシステムを使ったQSL送付サービスしか使えないことがわかった。
Paypalには以前海外への送金用に入会していたが、送金手数料が499円も取られるようになってから退会していた。仕方ないので今月Paypalに再入会した。Paypalは入会したまま使わなくても年会費等は取られず、また再入会しても以前のアカウントが使えず新アカウントになるだけで再入会自体は問題なかった。
OQRSサイトに入り、手順に従って交信データを入力して行くとQSLの送付料は2ユーロ+為替手数料4%であり、日本円で329円がPaypalから請求された。このほかに送金手数料499円が加算される筈と思っていたが含まれていなかった。その後クレジットの未確定請求額を見たがやはり329円のみだった。おかしいと思って調べてみたが自分の理解が間違っていたようだ。個人間の海外送金は少額であっても一律手数料499円が取られるが、OQRSはどうも海外ショッピングと同じ仕組みになっていて個人間送金には当たらないようだ。このため為替換算手数料以外はかからないらしい。
これまでOQRSは高額な手数料がかかると思い込んでいて使ったことがなく、今回初めて使ってみたが最も費用が少なくて済むQSL入手システムのようだ。今後もっと積極的に利用してもいいかなという気がした。
但し、個人のQSLマネージャにPaypalで送金する場合は送金手数料499円が加算されるだろうから注意を要する。また今回の経験から、OQRSだと基本的に送金手数料はかからないと考えられるが常にそうだという確証はない。OQRSでもPaypalの支払先はQSLマネージャ個人のメールアドレスなので、これがどうして個人間の送金に当たらないのかまだ良く理解できていない。
なお、OQRSでは自分へのQSL送付先住所をPaypalに登録済の住所にするか、別途送り先住所を指定するか選ぶことができる。Paypalの住所登録は日本語の漢字での登録しかできないので海外から郵便を送るのに問題があるかも知れないと考え、ローマ字の住所氏名で送るように別途指定した。実際にはPaypalの住所氏名が漢字の場合、OQRSではQRZ.COMに表示された英文住所氏名に置き換えられるようである。従ってPaypal登録住所氏名のみでQRZ.COMサイトに正しく住所氏名を登録していない場合は海外からの郵便が配達されない可能性がある。

ソテツの花2023年07月20日

6月頃だったろうか?家のソテツから変なものが出ていた。
その後ぐんぐん伸びて約70cmほどの長さになって驚いた。
人に聞いたらソテツの雄花だという。このソテツは古い家の頃から植えられていた樹木の中で唯一今残っているもの。
2本あったうちの1本でもう一本の方は雌花だったのかもしれない。樹齢的には数十年経っている筈だがはっきり覚えてはいない。
ソテツの雄花は調べてみると十数年に一度咲く珍しいものだということが書かれていたが、自分の記憶の範囲ではこのような花が咲いたのは初めてだと思う。
ずっとそのまま放っておいたが7月中旬を過ぎると少しずつ萎んで枯れていく様子なので枯れきる前に記念に写真に撮って残した。

本日の強いスポラディックE層伝播2023年05月29日

この時期は突発的に発生する電離層、即ちスポラディックE層の発生頻度が高い。
電離層に向けて垂直に電波を放射したときに電離層で反射できる最高周波数foを臨界周波数と呼び、スポラディックE層(以後Es)の場合はfoEsと表記する。foEsは電波の入射角度が90度の場合であるが、実際の電離層反射での入射角度が小さくなればなる程使用可能周波数は高くなる。だからfoEs自体は低い周波数でも低入射角ならずっと高い周波数まで反射して使うことができる。
観測情報によれば最近は昼間にfoEsが14MHzを超える日が増えているため、144MHz帯を時々受信するようにしている。この時期のEs伝播は50MHz帯くらいまでは比較的高い確率で発生するが、それ以上の周波数になるとEs伝播の発生は劇的に少なくなる。通常Esが発生しても144MHz帯では周波数が高過ぎてEs層を突き抜けるので滅多にEs伝播は発生しない。私も当然ながらこれまで144MHz帯でのEsによる交信は経験したことがない。
本日の午前中はfoEsが上昇していると期待されるため144.46MHzのFT8データ通信周波数を受信してみたら幾つもの中国からの信号が目に入った。慌ててこちらから呼んでみる。出力5WでしかもアンテナはHFの21MHzに同調したアンテナのため駄目だろうとは思いつつも呼び続けていたら9時50分JST頃、BG6CJRからなんとコールバックがあった。一度では済まず何回か繰り返した。レポートは送/受-6dB/-19dB。こちらの信号は限界に近いS/Nの-19dBだったが交信は無事に成立できた。144MHz帯でのEs交信はもはや珍しいとは言えないのかもしれないが自分にとっては初めてのEsによる144MHz帯での交信であり、しかも144MHz帯での初の海外交信になった。相手のBG6CJRは中国のNingguoCityで距離は約2000km。
私の設備はQRPの出力たった5Wであり、しかも144MHz用のアンテナがなくて21MHzのアンテナで代用したのだが、考えてみると21MHzx7=147MHz≒144MHzでほぼ7倍の高調波共振したダイポールアンテナとしてうまく波が乗ってくれたようだ。
本日29日のスポラディックE層の状態を調べたら東京国分寺で12時45分JSTにfoEsが22.3MHzという稀な高さまで上昇していた。144MHzでの2000kmの距離の伝播に必要なfoEsは20MHz以上と考えられるが、交信時刻である午前10時JST前後の国分寺データは不明。多分昼に最大に達してはいるが、10時頃だとfoEsはまだ20MHzには到達していなかったろう。恐らく電離層での散乱効果などにより、foEsが下回っても伝播条件が成立するのかもしれない。
(画像はFT8での交信成立時のPC画面スクリーンショット-clickで拡大)