地震の確率2024年01月04日

令和6年元日の能登半島地震はマグニチュード7.6で深さは十数kmと浅く、最大震度が7で内陸直下型としては最大級の地震である。連発地震分布を見ると能登半島先端部を西北西から東北東に向かって100km以上に亘り直線的に走っており、巨大な活断層が生成されていると思われる。
2020年頃の地震ハザードマップを見ると、この地域には特に活断層も見られず、30年以内の震度6以上の地震発生確率は0.1~3%以内の安全な地域として記されている。しかし地震発生確率はあくまでも過去の地震データ等に基づく予想確率に過ぎず、未来の発生確率を予想するには甚だ心許ないということがわかる。地震に関してはこれまでの経験からも、過去の地震の歴史と未来の地震との間に特別な関連性はほぼ見られない。その理由の一つは素人仮説だが、活断層が地震の原因ではなく結果に過ぎない点にある。今回の能登半島地震でも、地震で何もない場所から新たな断層が生まれたか、未発見の活断層が現れた可能性が高い。これは2020年頃から始まっている能登半島群発地震から連続して今回起きた大地震までの地殻変動の結果生じた活断層だと考えられる。この活断層に沿って今後も地震が高い確率で発生するだろう。つまり地震が活断層を産み、その活断層がまた地震を発生させる要因にもなるという相互作用が考えられる。
結局、地殻変動という不連続な変化を境にそれまでの推定はご破算になる。このことから、地震ハザードマップは新たな地震の結果として新たな確率計算結果に置き換えられていくことになり、常に過去を見ているだけで将来予測には不十分なものであると言える。
これは仕方ないことで、本質的には日本列島に地震の心配不要な地域は無く、活断層のないところでも危険度は大して変わらないと思っておいたほうが良いのではないだろうか。

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