やっと光回線へ2023年04月08日

ディジタル通信は1980年代から、AX.25プロトコルに基づくアマチュア無線網のパケット通信をBASIC言語で作ったターミナルプログラムにより始めた。有線での通信もほぼ同時期に300bpsのモデムによる電話ダイヤルアップ接続で始めた。途中からインターネットに接続できるようになり、最後は速度56kbpsまで上がった。ダイヤルアップで10年近く続けた後、普及の始まったADSLを導入。最初は1.5Mbpsだったが当時としては十分速く、常時接続は画期的だった。既存の電話線を利用してこれにブロードバンド信号を重畳するADSLは安価であり、速度は12Mbps程度まで上がって20年以上全く不満なく使うことができた。
しかし2020年頃からADSLは廃止の方向となり、代替手段としてテザリングによる中継ぎを経てモバイル回線利用によるホームwifiを契約。だがホームwifiは値段が高い割に速度が最近は20Mbpsくらいまで落ちていてADSLと殆ど差がなく、応答速度を表すping値も50msと遅い不満があった。ホームwifiはADSLの2.5倍程度のコストで費用対効果が満足できなかったので結局約1年半程使って3月に解約。遠回りになったが、この4月からやっと光回線に変わった。契約先はADSLの時と同じアサヒネットだが、光回線は光電話化による費用低減を含めるとホームwifiと同程度の総合コストで済む。今時はどこの家にも光回線が普及しているので結局我が家の光回線導入が一番遅くなってしまった。光回線の工事は既存の屋内配管へのケーブルの引き込みなどが心配だったが特に問題もなく、無事に開通することができた。
これまで色々な回線を流浪してきた中ではやはり光回線が速度、pingなどの物理特性のどれをとっても一番優れている。でも最高速度は1Gbpsという触れ込みだが必要のないレベルで自分にはもったいない。この回線はIPv4overIPv6という、より高速な接続方式も使えるのだが速度に不満は無いので今のところは旧来のIPv4PPPoE接続方式のまま使っている。
一応光回線には満足しているが、各種回線の中で個人的な評価としては合理的で廉価で十分な性能の出るADSLが一番バランスが取れていたと感じる。

光モデムからのノイズ問題2023年04月18日

光回線を導入してからHF帯の受信ノイズが増えた気がしたので調べてみた。光モデム(ONU:NTT型番RX-600MI)の電源を切るとノイズは止まる。(ここでのノイズとは音のノイズではなく、電波として発生する高周波の電磁波ノイズである)
発生源を切り分けるため電源アダプタから光モデムへの接続を外し、電源アダプタに100Vを通電した状態でもノイズが発生し、電源アダプタへの通電を切るとノイズも消える。以上からノイズ発生源はONU本体ではなく、電源アダプタからのインバータノイズと特定できた。アダプタの入出力コードにフェライトコアを挟んでコモンモードノイズを阻止してみたが効果はなく、ノイズは電源アダプタ自身から直接放射されているようだ。
以前はこのようにノイズを発生する電源アダプタも多く見受けられたが最近はノイズを発生するものは少なくなっている。これまで使用していたドコモのHOMEwifiではこのようなノイズ問題は全く無かった。また同時に使っているルーター等でもこのような問題は起きていない。ONUに使われている電源アダプタのノイズ品質が非常に劣っているようだ。
NTTに問い合わせてみたが、当該電源アダプタのノイズ対策品は用意されていないとのこと。従って対応としては同じものを交換する位しか出来ないが、同じものを交換しても解決しないだろうと考えられるのでNTTへの対策依頼は打ち切った。
インバータから発生するノイズ問題はクレームして対策してもらうことも難しい場合が多い。自分で対策するにしても製品保証との関連があり、やりにくい。
結局、受信機系統と電源アダプタとを電磁的に隔離や遮蔽するなど工夫するしかない。外部からのノイズ源は多岐に渡っていてこの電源アダプタだけではないので難しい問題だが、製造基準の甘い中国等のインバータ製品の日本国内での電磁放射基準をもっと厳しくして行かない限り根本的な解決にはならなそうだ。