スマホの最適充電実験(2)2021年04月03日

スマホの充電用USBケーブルの5Vラインに抵抗を挿入して充電電流を低減し、充電しながらテザリングを長時間行う試みをしばらく継続してみた。その結果、やはり充電電流が不安定で狙い値を維持できないという問題が生じて頓挫した。
スマホの電池はリチウムイオン二次電池であり、充電は電池の電圧が4.1V位に達するまでは定電流制御で行われる。この段階で充電率は80%程度であり、その電圧以上になると定電圧制御に移行して充電電流は徐々に減少を続け、100%まで充電されると充電電流はゼロとなる。
充電のスタート時スマホと電源をUSBケーブルに接続するとまずUSBのデータライン2本(DATA+とDATA-)を使ってスマホから電源の素性を調べに行く。電源側は種類に応じた抵抗をDATA+とDATA-に繋ぐことによりどれだけの定電流を流せるかをスマホ側に知らせることでスマホは規定電流での充電を行うよう制御する。今回は電源の5Vラインに直列抵抗を入れることにより、スマホの定電流動作から外れる低電流動作をさせたわけだが、これによりスマホは電流制御ができなくなるから充電電流が不安定になるのは当然のことである。DATA+とDATA-による制御は1A程度またはそれ以上による急速充電か500mA程度の電流による低速充電かを切り替えることと充電をオフにする程度の機能しかなく、電流値を自在にコントロールする機能はない。スマホを例えば充電率60%位に一定制御するためには充電率の値を読み取って電源にフィードバック制御をしない限り不可能のようだ。これをやるには充電率をDATAとして読み出すアプリを使うしかないがスマホのソフトもスマホ内部の充電制御回路の情報もないので自分には無理。結局充電率を見ながら自分で手動オンオフするくらいしか方法はない。
いまのところ結論としては低い充電率を維持したまま充電器接続しっ放しのテザリングをする方法はなさそうである。

スマホの最適充電実験(3)2021年04月06日

充電実験を更に継続。スマホの充電用USBケーブルの5Vラインに5Ωの抵抗を挿入して充電電流を低減し、さらに電源アダプタから急速充電ができないようUSBケーブルのDATA+/-ラインをカットしてみた。なお、DATA+/-ラインが元のままで5Ωの抵抗もない場合は電流1Aで急速定電流充電が開始されて短時間で100%充電に達する。DATA+/-ラインを切り離すと通常充電となり、500mAの定電流充電となって100%に達するには急速充電の2倍くらいの時間を要するようになる。さらに5Ωを5Vラインに挿入することで200mA程度からの非安定低電流充電にできる(電流は充電スタート時の充電率によって変わる)。

スマホはwifiAPテザリング機能オンのままで電池の充電率50%から充電を開始し、電源からの供給電流と充電率変化を時間毎に記録。データを概略的にプロットしてみたのが上の写真。スタートの50%充電状態での電流が210mA。時間経過につれて電流はゆっくりと下降し、充電率は徐々に上昇して7時間後くらいで85%程度に達し電流は150mA。以降は充電率は飽和気味となり、9時間後充電率88%電流約140mAと緩い変化になる。これは特性の一例で、充電開始点が変わると値は変わってくると考えられる。理由は電流制御がスマホ側で勝手に行われているためである。概略の傾向としては充電しながら長時間のテザリング状態を続けても低い電流でのゆっくりした充電となるため筐体の発熱もなく、電池劣化をかなり回避できるだろうと考えられる。常に一定の低い充電率を維持したまま充電器接続しっ放しのテザリングをするという当初の目的にはまだ至らないが、充電率50%→90%に達するのに10時間くらいかかる超スロー充電は可能となり、 充電しながら電池劣化を回避しつつテザリングを行うという目的はある程度達成できたか。

Windows10のブルースクリーン2021年04月12日

初期のWindows95や98の頃は致命的なエラーでPCがブルースクリーンになり、回復に苦労するということが良くあった。しかし最近はそういうこともなく、致命的エラーとは無縁のものと思っていた。先日Windows10のPCにWeb閲覧用の専用アプリを入れてみた。だが思うように動作してくれないためアプリをアンインストールしたら急にPCの動作がおかしくなった。輝度調整ができなくなり、ドライバーでも残っているのかとエクスプローラで探したら完全に画面が固まってしまい電源をリセット。そのあとは電源を入れてもリングマークがくるくる回転するだけで立ち上がらない。そのうちブルースクリーンになり、STOPCODEというものが出た。その後は再起動を繰り返すが事態は解決せずリングマークが回転したままを繰り返すだけ。BIOSに移行しようとF8キーを叩いても変化なし。Windows10ではF8キーから移行する機能は無くなったようだ。このままだとこのPCは死亡のようだが、困ったのは中のデータが消えること。こんなトラブルは全く経験したことがなかったので長い期間バックアップを取っていなかったことを後悔。暫く悪戦苦闘したができることが無くなったのでUSBや外部インターフェース類を全て外して原型に近い形で起動してみたら自動修復が立ち上がり、オプション選択ができるようになった。トラブルシューティングという項目を選ぶと詳細オプションが示され、スタートアップ設定で再起動。出た画面からセーフモードとネットワーク有効化を選び、最低限の動作環境を設定することができた。セーフモードに入れればしめたもの。ここで念のためhdd内のデータバックアップを取った。これでこのPCがだめでもデータ回収だけはできたので一安心。そのあとエクスプローラでファイルを見ていくと削除したはずの問題のファイルが残っていたため全部削除。通常のWindowsの状態だと削除できないことが多いがセーフモードだと手動による強制削除が可能のようだ。これで再起動してみるとやっと元のシステムが無事立ち上がり、損傷した部分もないようで奇跡的?に助かった感じがした。教訓としては普段から重要データやファイルをまめにバックアップしておくこと。何かあった時のためにセーフモードの立ち上げ方は訓練しておくことが望ましい。

Windows10のブルースクリーン(2)2021年04月16日

PCのブルースクリーンは解決したつもりでいたが話には続きがあった。
このWindowsの修復のためにUSBや外部インターフェースを全て外したのだが、その時SDカードも外した。これには大量の音楽CDを収録してあったが、又聞こうと再度セットアップしてみたら全く認識しない。どうもSDカードが破損しているようだ。そこでWindowsがブルースクリーンで立ち上がらなくなった真の原因がこのSDカードの破損ではないかと思い当たった。前回全く再起動できなくなったWindowsが立ち上がったのはUSBやこのカードなどを全て外した後だった。問題のあったアプリを削除しただけでなぜWindowsが致命エラーを起こすのか不思議だったが、直接原因は付けっ放しのSDカードが破損したことによると考えると辻褄が合う。(アプリとSDカード破損は因果関係がありそうだが)
まずSDカードの修復をしようとしたがエクスプローラ上ではSDカードを全く認識しないので打つ手がない。別のSDカードだと問題なく認識するのでこれは深刻な破損と推定された。そこでWindows上での解決を諦めMSDOSプロンプトを起動してDOSレベルでの修復を試みた。しかしDOSプロンプトでもSDカードの本来のディレクトリE: が検出できないのでDOSのchkdsk命令によるディスク修復も実行できない。 自分の認識不足だがSDカードがこんなに簡単に致命的な故障をするとは想像もしていなかった。書き込みの繰り返しで故障しやすいということは知っていたので読み出しだけの音楽ファイルなら問題は起こらないだろうと甘く考えていた。しかしこの種のフラッシュメモリは経時的にもPCの異常動作などの多種の要因でも消失や破損しやすいものと認識しておいたほうが良さそうだ。従って音楽ファイルなどを長い期間保存するには向かない。このため対策として音楽ファイルをPCのHDD内に保存することにした。HDDでも故障する可能性はあるのだが長期間の保存の信頼性という点ではSDカードよりもずっと高いだろう。苦労して蓄積した音楽ファイルをまた一からやり直すのは何だかシーシュポスのギリシャ神話を体現しているようでうんざりだが。