次の太陽黒点サイクル25の予測2019年04月10日

電離層反射による遠距離短波通信に大きな影響を与える太陽黒点についてNOAA (National Oceanic and Atmospheric Administration米国海洋大気庁)は4月5日、次の太陽黒点サイクルが現在のサイクル24と同じ程度の弱いものになりそうだと発表した。(以下その要旨)現在のソーラーサイクル(サイクル24)は低下を続け、2019年の終わりから2020年にかけて最小期 (黒点が最も少なく不活発な期間 )に達すると予想される。Solar Cycle 25は遅いスタートとなるかもしれないが、2023~2026年には太陽活動最大期となり、ピークの太陽黒点数95~130の範囲に達すると予想される。これは太陽黒点数としてはこれまでの平均以下である。一般的な太陽黒点は最大期で140から220に達するが、Panelでは次のサイクルは過去の4つのサイクルで続いた長期の太陽活動低下傾向が収まるだろうと確信している。次のサイクル25は、長い最小期の続いた現サイクル24とよく似たものになるだろう。このことからサイクル21-24に渡って見られた低下傾向は頭打ちとなり、懸念されたマウンダー型の極小期(つまりミニ氷河期)に接近している兆候はないと言えそうだ。

なお、Cycle 24は、その最大期の2014年4月に黒点数移動平均ピークが82に達した。それは太陽の北半球の黒点ピークで、その2年後、太陽の南半球が黒点ピークに達した。これは太陽の北半球と南半球の内部に夫々電磁流動があり、ダイナモのような動作をしているが夫々の位相ずれがあるため黒点ピークもずれて双峰になると解釈されている。この双方の位相にずれがあるために黒点最大期のピークも低いものとなっているようだ。いずれにしても、次のサイクル25は24より落ち込むことはなさそうだが、過去の活発な黒点サイクルのような遠距離通信に最適な時代はもう自分の生きている間には経験できなそうなのが残念だ。ただ太陽活動はそれほど活発にはならないということは、地球温暖化傾向を少しでも緩和する助けにはなるかもしれない。焼石に水かもしれないが。

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