白内障 ― 2020年01月09日
小学生のとき若干の近視が始まったが、すぐ眼鏡をかけさせられたため急激に度が進行した。数年後には強度の近視となり、眼鏡レンズの厚みはどんどん増えて牛乳瓶の底のようになってしまった。眼鏡を外すと棟方 志功並みに目を近づけないと文字が見えなくなった。歳をとるにつれ、これに老眼と白内障が加わり最悪の状態に至る。本を読むのも難しくなってきたし、パソコン画面を見るのも大変で、このままいくと失明ということになりかねない。意を決して昨年末に眼科を訪ねる。白内障の治療は濁ったレンズを交換するため、レンズの焦点距離を選べば同時に近眼の度も弱められるということだった。結局今年の正月明けから日帰りの手術を実施。手術の同意書に家族もということだったが家族はないので許してもらった。眼科医院までは歩いて通い、隔日で左右の目を手術。手術後は片目が見えないし、見える方の目には眼鏡もかけられないので通院中の生活を全て自力でこなせるよう綿密な日程計画書を作って準備対応。治療生活もなんとか順調に進んで現在眼帯が外せたところだが、見える世界の変化に驚いた。人生の90%近い期間、眼鏡での生活であったため、目が覚めた時に天井の模様が見えるという経験は60年ぶり位だろうか。これまで見る景色は印象派の絵画のような朧げな感じだったのが写真画像のようにくっきりと見えるようになった。今後は眼鏡なしでも全く問題なく過ごせそうだが、これは人生における大変革だ。これまで目が悪いことにより物の形や人の顔もはっきり視認できず、いつも曖昧なイメージしか頭に描けないのは認知機能に著しい悪影響を与えていたろうと思う。昔から記憶力が悪いのも目が影響しているかもしれない。脳内に詳細な形を描かないことにより、脳への血流が不足して認識活動を停滞させるのではないだろうか? 果たして今回の視覚の改善により脳に良い影響を与えられるのか、あるいはそんなことに関係なく認知力低下は進むのか今後の経過の自己観察を続けたい。
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