ボクの自学ノート2019年12月04日

12月4日の真夜中に目が覚めたのでテレビをつけたらNHKスペシャル「ボクの自学ノート~7年間の小さな大冒険」というドキュメンタリーの再々放送を行っていた。何気なく見始めたのだが結局最後まで見てしまった。15歳の高校生梅田明日佳君は小学生のころから自分で決めたテーマの記録「自学ノート」を続けている。今の小学校では自宅での学習として自学ノートというものが宿題になっているそうで、梅田君のノートもこの宿題から始まって習慣になった。殆どの人は小学生の頃の一時の経験で終えるが梅田君は違っていた。長く続けるだけでなく、テーマ材料を新聞などで見つけると現地まで出向いて取材し、詳細な探求をする。地元の時計店の新聞記事を見て訪問しノートにまとめてその時計店の社長に見せたらとても高く評価してくれた。さらに博物館などの探訪記も皆が驚き絶賛した。母親の理解や支援もあって中学生になっても自学ノートは続く。2018年には子供ノンフィクションの大賞にまで選ばれた。しかし学校での梅田君はそうスムーズではなかった。授業中でも頭の中は自学ノートのことで一杯だった。学校の授業や活動は「やり過ごす」だけのものでしかなく、家に帰ってからや休日、長期休みが彼にとって一番の大切な活動時間だった。私自身も少し似たような子供時代があって生きにくさを感じたから良く分かる。中学3年になって進学に直面した時、画一的な社会への適応要求が降りかかる。自分の好きなことに存分打ち込む生き方の難しさが現実の社会にある。これまでの日本は特にそうだった。しかし現代はこのような子供を理解し支援する人たちも増えてきているようだ。画一的でない子供を潰してしまうようなかつての日本とは少しずつ変わってきていることが期待される。社会がそのような人を認めるように変わらなければ日本自体が生き残れないのではないだろうか。