What is essential is invisible to the eye2019年06月22日

アマチュア無線でせっかく海外と交信するなら下手でもある程度の英語を学んでおくほうが楽しい。英語の基礎勉強にお勧めなのが寓話や童話の英語版を読むこと。平易だし内容が面白く哲学や教訓にも富んでいる。表題のWhat is essential is invisible to the eye はThe little prince に出てくる有名な一節で、知っている人も多いと思う。The little princeは1943年にアメリカで英語版が出たのが世界での最初であり、1945年に仏語原語版が出版された。英語版初版は1943年にReynal & Hitchcock社から出版されたが同じ年に版権がHarcourt, Incに移った。写真の本はアメリカで購入した英語版で、時期は後になるがHarcourt, Incの同じ本(COPYRIGHT,1943,BY HARCOURT,INCとある)。
主人公の王子はいくつもの星を訪れた後、地球を訪れてキツネに出会う。表題の一節はキツネが王子様と別れる時に言った言葉である。続けてキツネは次のように言う。 
It is the time you have wasted for your rose that makes your rose so important. Men have forgotten this truth, But you must not forget it.

表題のWhat is essential is invisible to the eye は「大切なことは目に見えない」と普通訳される。それもいいが、essentialを素直に解釈して、「本質は目に見えない」とも言えそうだ。自然現象においても、エネルギーや波動、時間、場、量子のふるまいなどは目に見えない本質である。時間は時計で見ることができると言うだろうが、それは電気的機械的に代用手段を用いて便宜上の表示をしているに過ぎず、時間そのものが見えるわけではない。その見えない時も同じ時間をどう生きるかによってその人の宝にもなり、ただ浪費されるだけのにもなりうる。心は見えないために誤解や疑念や嘘や裏切りが生まれるが、他人の心や未来が見えないからこそ絶望せずに生きてゆけるとも言えそうだ。

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