送信電力の低減2021年11月16日

今夜寝床で聞いていたNHKラジオ第一放送で午前1時になる時に送信電力低減のアナウンスがあった。いつもは「放送設備の点検・整備のため午前1時から午前5時までの間出力300kWから200kWに落として放送します」というのが聞き慣れたメッセージだった。この程度の減力だと変化は全く感じ取れない。ところが今日は「出力300kWから10kWに減力します」という内容で、一瞬間違いではないかと思った。しかし減力後の信号は確実に弱くなり、ノイズも混じるようになったので10kWは間違いではないようだ。これは点検・整備のためとは言っているが資源保護のための省エネルギー化の実験も兼ねているのではないかと思う。300kWから10kWだとエネルギー量で30分の一となる。電界強度では5分の一以下くらいだろうか。出力をこれほど下げてもまだ十分聞き取れることが分かって面白い経験ができた。大昔のNHKはたしか500kWくらいまで出していたことがあったと思う。そのころは手作りゲルマニウムラジオでも十分な音量で聞こえたが今ならどうだろうか。
アマチュア無線でもより低電力での交信は推奨されている。無線運用規則にも「無線業務を満足に行うために必要な最小限の電力を輻射すること」と謳われている。昔の無線業務日誌を見ると1984年に自作の50MHzSSB用トランスバータで実験的に50mW程度の出力で運用したのが自己最小出力のようだ。ログによればこの50mW出力で当時10局程度と交信している。中でもJJ1IPB/1とは相手側も250mWという小出力同士で信号レポートhis59/my51、また静岡県の移動局JP1EQO/2とも59/41で交信ができている。大きい出力なら当たり前の話なのだが低出力で交信ができるとわくわくしたものだ。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック