ファミコン2020年05月02日

コロナ対策で自粛ひきこもり生活のひまつぶしに適しているのがファミコン。初代ファミコンがまだ家に保管してあったので、以前に引っ張り出してテレビにつないでみたら問題があった。ファミコンは昔のテレビゲーム機なのでVHFのアナログテレビ信号出力しかない。家の地デジテレビではアナログVHF入力もあるのだが何故か垂直同期位相が合わないため直接VHF入力が使えない。そこでファミコン内部からビデオ信号/音声信号を分離して地デジTVのビデオ入力端子への直接入力化改造をはかった。ファミコンはビデオ信号と音声信号が基板内に独立していてこれをVHFのRFモジュレータ回路に接続しているので改造しやすい。但しそのままでは直流が重畳してしまうので直流を切るCRのカップリング回路が必要となる。映像信号はRP2062というICからの映像出力が2SA937のエミッタフォロアに入っている。信号はエミッタ端からコンデンサで直流カットして引き出す。ビデオ信号は通常25Hz~5MHz程度の広帯域スペクトルを持つ。低域ではAC結合の場合CRによる時定数でポール(共振点)を持ち、位相が回わるので、ポールは使用下限周波数の1/5の5Hzくらいまで余裕を見る必要がある。CRの定数は夫々470μFと約400Ωにすると時定数CxRは約200ms=5Hzとなり条件を満足できる。音声信号もRFモジュレータに行く線の途中から直流カット/分圧し引き出した。以上で結構綺麗な画像が楽しめる。
ファミコンのグラフィックスは今時のゲームとは比べ物にならない原始的なものだが、なぜか最新のリアルなものよりファミコンのグラフィックスに親近感と楽しさを覚える。最近RPGのドラクエ3を始めたがなんとか船で海を渡れるレベルまで来た。しかしこのごろはネットで攻略法を見ることができるので誘惑に勝てず、安易な進め方をしてしまうのが難点だ。

自粛か緩和か2020年05月11日

コロナウイルス感染対策として日本は緊急事態宣言中であり、社会活動への制限や自粛が行われている。しかし実際のところ自粛や規制が正しいのかそうではないのかまだわからない。自粛や規制は高齢者や持病持ちの感染リスクを抑えるが、同時に経済活動停止状態が長く続くことになり、経済破綻により日本が破滅に向かう可能性もある。いくら感染速度を抑えられたとしても経済が破綻すれば総体的な死者の数はむしろ増加する恐れもある。つまり感染も経済も両方人間社会の死に直結していて優先度を選べるものではない。また経済面だけでなく、子供の学校閉鎖に関しても規制することと緩めることのどちらが正しいのかは判断できない状況である。
自粛を緩和した場合、感染者数は規制時よりもずっと増加して病死者を増やす。その反面、自然免疫者の増加率が上昇することで事態の終息までの期間を短くすることが期待できる。この新型ウイルスがどのようなものであるのかまだ判っておらずワクチンもない現状では結局感染が蔓延して自然な免疫者の割合が十分高くなることでしか終息の見通しはないようだ。従って、自粛や規制によって感染を引き延ばせばそれだけ免疫を持つ人の増加に時間がかかり、流行期間を引き延ばして経済不況を長引かせることになる。しかしこの免疫に関しても新型コロナウイルス感染で生ずる抗体の効果がどれほどのものなのか未知だ。また、自粛緩和時の感染の拡大速度の異常上昇の恐れもある。
以上のようなことから、自粛や規制により感染速度を下げる方向と、緩和により感染拡大速度をある程度上げることで終息までの期間を短縮する方向の間のどの辺りに最適解があるのかは分からない。但し日本は感染者数も死者数も見かけは少ないがそれが実体を現わしているのかどうか掴みにくい。感染者は検査されていない母集団の中に既に遥かに多く存在している可能性があるし、死者はコロナ感染から除外されている隠れ死者数が膨大な可能性もある。まず統計的推定が可能なデータを集めることが日本にとって第一義の問題だろう。
現在、世界の各国は感染と経済を両天秤にかけて政策を進めている。そのバランスの取り方は各国の考え方によって違っている。これは今、世界で未知のウイルス感染に対し色々な方向の大規模な社会実験を行っているのだとも言える。その最終結果を見るまではどの方向が正しいのか結論は出せないが、試行錯誤の中から最適な方法が見えてくるだろう。今のところ日本のやり方が良いのか他国のやり方が良いのかわからないが、世界が色々な道を選ぶ中から適切な方法が残っていくのはダーウインの自然選択と同じことをやっているのかもしれない。

PCキーボードの交換2020年05月23日

届いた補修用キーボード
以前、ノートパソコンの上にお茶をこぼしてキーボード上の多くのキーが動作しなくなった。それ以来外付けのUSBキーボードを繋いで使っているが、邪魔なのと持ち運ぶ時など面倒だし何より壊れているPCを使い続けるのは気分が悪かった。このPCも使い始めて8年目になる。そろそろ潮時かと思って通販のPCを探したら、今はテレワークでPCの需給がひっ迫していて品薄のようだった。それにPCを新しくするのはいいがファイルやデータを移すのが色々と面倒だ。そこでメーカーにキーボード部分の交換を依頼しようかと費用を調べてみたが結構高額なので馬鹿々々しい気がした。どうせなら自分で交換すれば安いし面白いだろうとamazonで補修用のキーボードを調べた。日本語用ではないが英語用の互換キーボードが2000円で売られていたので早速注文。今日郵便受けを見たら無事届いていた。すぐにPCの筐体を開けて不良キーボードを外し、届いたキーボードになんとか付け替えることができた。動作も問題なし。キーボード部分が新しくなることで新品のPCになったように見える。ただ英語KBは日本語KBと少し違うところがある。まず@マークのキーの位置が違う。¥マークのキーはないので問題があるが、日本語変換で表示できるし使う頻度も少ないので一応問題ないだろうとした。次にEnterキーがちょっと小さい。逆にBackspaceキーは横長のため、間違って隣のNumLockキーを押してしまうトラブルは減りそうで良い。使いにくいのは半角と全角の切り替えがALTキーを押しながらになること。使い勝手が色々違うが慣れればタイピングは何とかなりそうだ。但し日本語KBのPCを使うときがあると間違えそうだ。PCの分解のついでに清掃もできたし、当分の間はこのPCを使い続けたい。

初歩のラジオ2020年05月30日

かつて誠文堂新光社から発行されていた初歩のラジオという雑誌は自分の原点とも言うべき本だった。小学四年生の時、本屋で初めて見つけたラジオ雑誌が初歩のラジオ1959年9月号。表紙は電気スタンド型の単球真空管式ラジオだったのを今でも覚えている。それまでは自己流で簡単なラジオや電気工作に夢中になっていたが周りに教えてくれる人もなく、中々知識の習得も進まなかった。しかしこの本を買って以来、朝から晩まで本がボロボロになるほど何度も読んだ。この雑誌は無理をしてその後も毎月買ってもらい、内容は全部暗記してしまった。それ以来何しろ勉強はそっちのけで、授業中に配線図ばかり書いて過ごし、家では一日中半田ごてで工作に没頭する劣等生になってしまった。おかげで雑誌は全部親に捨てられた。そのせいもあって初めて手に入れた初歩のラジオ1959年9月号をまた見てみたいという郷愁が続いていた。誠文堂新光社に復刻版を出してくれないかと手紙を出したこともあったが、もう部品が手に入らないのでそういう計画はありませんとのことだった。唯一見られるのは国会図書館まで行くことであるが、これは実行できていない。しかしその後国会図書館の書籍情報で初歩のラジオ1959年9月号の目次を見つけることができた。参考までに以下に記すが子供の頃の自分には興味津々の記事ばかり。作者達は今でも記憶に残っている名前が多い。記事の内容詳細はさすがに記憶が薄れているがかなり覚えている記事も多い。この記事は国会図書館にコピーを依頼することも可能だが、高額になることのほか実際にそれを手にしてもかえって自分の中の偶像が壊れるような気もして実行していない。

初歩のラジオ1959年9月号内容目次
• 初めてラジオを作る方に!鉱石ラジオのABC
• やさしく作れる3球アンプ / 小林一也
• はじめて短波をきく人に0-V-1受信機の作り方 / 横山耕三
• 燈火親しむ頃,プラネタスコープ式6BA6単球スタンド・ブック・エンド・ラジオ / やまざき ただお
• 簡単に作れて高感度,音質も良いオールMT管4球高1ラジオの作り方 / 奥平弘
• 宇宙時代の並4(?),やさしく作れて性能の良い3石トランジスター・ラジオ / ますだ ひろゆき
• 時代の花形,リモート・コントロール 3球式Hi-Fiワイヤレス・レコード・プレーヤー / 山田弘
• 小さくて軽くて使い途の多い 30A5pp4球トランスレス・アンプ / 松本洋一
• アマチュアに最適な!6石ポータブル・ラジオの作り方 / 羽柴公平
• 初級局の必需品 吸収型周波数計 / 橋本徹
• ブザー(ベル・トランス)を利用した風呂場用水位警報器の作り方
• これはやさしい はじめて5球スーパーを組むには?
• 実用的な補聴器は如何? / 奥澤清吉
• 無線操縦!!ラジコンによる模型飛行機と送受信機の作り方 / 沖宏之 ; 古川喜平
• 変成器,変圧器とは?トランスを使う目的は? / 奥沢清吉
• 遠距離受信入門 / 斎藤健
• 発振とは何ゾヤ? / 斎藤健
• アマチュア教室 電波法規・無線工学 / 橋本徹
• アマチュア局長の頁(アンテナは窓口です) / JA1FG ; 梶井謙一
• 抵抗の計算は?直列と並列
• 用語の解説(その1)
• マンガ ぼくのラジオ学 / そのやましゅんじ
• マンガ ラジ雄君 / 岡部冬彦
• 台風とラジオ / HI生
• 海外トピックス
• マンガ ター坊のマンガ帖、笑の放送局 / かのうまもる
• 初歩の音響学(1)
• レコード紹介のページ;モノ・ステレオ / 紅良人
• 読者の声 / 村元良昭 ; 菊池利勝 ; 佐藤亮 ; 白石昭一 ; 唐戸好夫 ; 山上陽久
• 読者の研究室 / 編集部 ; 岩崎敬則 ; 榊原喜四郎
• ラジオ相談室 / 早川充彦 ; 西山靖夫