認知機能検査を受ける2024年06月04日

75歳の運転免許更新までまだ間があると思っていたが、認知機能の検査をやるよという案内が届いた。最近は物忘れが酷くなっているので不安になり、ネットを検索すると模擬試験のできる動画が幾つかあった。問題は2問で、第一問は16枚のイラストを見せられた後、何の絵があったかを書く「手がかり再生」問題。第二問は年月日・曜日・時間を書く「時間の見当識」問題。第一問が重要で配点が80点。第二問は20点。
第一問は絵と同時にヒントが与えられる。ヒント無しで正解はイラスト1枚当たり5点。ヒント付きのみ正解の場合は半分の2.5点が与えられる。
動画で模擬試験が見られるので試してみたら16枚のうち覚えていたのがたったの4~5枚。
気づいてはいたが予想以上に記憶力が低下しているのに驚いた。元々丸暗記は苦手中の苦手で、理解しないとテストはまるで出来ない性質だったが最近は数秒前に考えたことも忘れて苦労することが多くなっている。今更ながらイラストが覚えられないという事実に直面して愕然とした。本当に認知症になってしまったのだろうか。運転免許を継続更新できるかどうかという事より、認知症という事実が重くのしかかり、もしこの検査で不合格だった場合もう生きる意欲を失うのではないかという恐怖感さえ覚えた。最早自分にとってこれは単なる免許更新の問題ではなく、人生の問題となる。そこでいったんは絶望したが、とにかく問題のイラストを覚えることにした。16枚のイラスト問題は4パターンあり、全部で64枚ある。これらは変更されない。しかしこれを仮に全部覚えたとしても各パターン間で混在してしまえば何の意味も無くなる。16枚を4通り独立して記憶するのは自分にはとても無理だろうとその半分だけ意味づけしやすいものを選び、8x4通りのマトリクスで覚える努力をしてみた。この程度だと何とか記憶できそうだったが、それでもパターンが混じるのが困った。数日で何とか8x4=32のイラストを覚えられたがこれはメリットがあった。短時間で16枚を見せられても8枚は既に記憶できているので瞬間的に覚えるのは残り8枚で済むから、この程度なら自分の弱った動的メモリーにも入れられる。従って32枚を覚えれば64枚を覚えたのと同等である。
実際には36点以上取ればよいので、簡単な第2問で満点の20点は取れる筈だから第一問は4枚以上のイラストを正解するだけでよい事になる。しかし今やこれは自己の認知症疑惑との闘いなのでなるべく高い正答率で自信を持ちたいところだ。
本番は6月3日警察署で実施された。20名ほどが受け、試験はイラストのパネルを提示して説明後、ボールペンで用紙に書くという要領で行われた。緊張して精神集中したせいか提示されたイラストは全て頭に入り、全問書くことができた。採点結果は後日郵送ということだが特に心配はなさそうだ。心配だった記憶力に少しだけ自信を取り戻せた気がする。
しかし、このような記憶テストと運転能力がどれほど相関があるのだろうか?単に高齢者の事故が多いので高齢者が苦手な記憶力テストで免許更新を阻もうというのが本音ではないだろうか?今後は高齢者の事故原因の本質を解明して免許判定に結び付けて欲しい。